こんにちは、さのひろです。
この記事からわかること
- 初心者が登る、富士宮口ルートでの登山体験談
- 自遊舎登山ツアーの内容
富士山の山頂からみるご来光は、言葉にできないほど感動的に美しかったです。
この記事を読んで「自分でもみたい!」と思った方は、ぜひ富士山登山に挑戦してみてください!
富士山登山ルートは4つ!登りは富士宮口ルートで!
まずは簡単に富士山の登山ルートについて簡単にご紹介します。
登山ルートは主に4つのルート+1ルート
●吉田ルート
●御殿場ルート
●須走ルート
●富士宮口ルート
◯プリンセスルート(御殿場ルートと富士宮口ルートをつなぐルート)
今回私が登ったのは富士宮口ルートです。
4つの中で最も5合目の標高が高く、頂上までの距離が短いルートです。
最も通年の登山者数が多い人気のルートは吉田ルートで、登山距離が長いのが御殿場ルートです。
登山のスタート(登山口)もそれぞれのルートごとに違うので、登るときや集合のときには注意が必要ですね。
北海道から富士山へ 現地集合の登山ツアースケジュール
9:45 富士宮口5合目に到着 休憩室で待機
12:10 自遊舎ツアーに集合 メンバーが揃い少し遅れて登山スタート(富士宮口ルート)
12:50 6合目山小屋到着 お昼ご飯
18:40 9合目万年雪山荘に到着 宿泊
19:00 晩御飯
20:00 消灯
4:00 頂上に到着
4:50 感動のご来光
6:00 富士山火口のお鉢巡り
8:40 下山スタート(御殿場・プリンセスルート)
14:30 富士宮口5合目到着
15:30 下山のバスで三島駅へ 最後は箱根温泉で1泊
30歳初心者の富士登山体験談 富士宮口ルート
富士山を登った2日間の流れをご紹介します!
富士山の5合目へ移動〜出発
朝ホテルで朝食を食べてから向かいます。
7:40のバスで三島駅から、富士宮口5合目までバスで移動します。直行です。
片道券が2500円、往復券が3700円です。
9:30にもバスがあるのですが、便数が少なく、トラブルで遅れても嫌なので早めにいくことにしました。
バス停で待っていると蝉の鳴き声が絶叫クラス。
ギラギラの暑さに、登山用に買った水がみるみる減っていきます。
下界は朝でも余裕に30度越え。暑い…。
2時間ちょっとバスにに揺られ、富士宮口5合目に到着。時刻は10時前。
5合目は少し霧がかった天気でした。下よりだいぶ涼しいです。
高度が上がるほど、気温が下がっていきますね。
プレハブのショップと、休憩室があります。
元々あった富士宮口のレストハウスは火災になってしまったようで、現在はこの形をとっているみたいです。
だいぶ早く着いたので、休憩室でダラダラと高度順応をします。
手荷物はロッカーが空いていたので、そちらを使わせていただきました。600円と1000円のロッカーがありました。
休憩室の中の方が暑かったので、時々外で涼んだり、ストレッチをしながら時間まで待機。
5合目のトイレは無料で、水は500mlが300円。
登山の入り口はここから。
徐々にツアー参加者が集まってきました。
私が今回参加したのはじゃらん遊び体験から予約した「自遊舎」の登山ツアーです。
現地集合のツアーで、今回はガイドさんを入れて10人のグループでした。
ツアーのグループが全員集まったので、登山開始です!
富士宮口ルート出発〜9合目万年雪山荘
少し登ると見えてくる、一本の巨大な木の根元に付けられた標高2400mの看板。
スタート時の撮影スポット。自遊舎のInstagram用にグループでも写真撮影しました。
まずは6号目の山小屋を目指して進んでいきます。
山道を振り返れば目線の高さに、夏の雲。とても綺麗でした。
まだ登り始めたばかりなのに、もう絶景です。
30分ほど歩くと最初の山小屋に到着。ここで高度順応と昼食をとります。
6号目には宝永山荘と雲海荘の二つの山小屋があります。
宝永山荘の焼そばが有名なようなのですが、食べるには予約が必要らしく、食べられませんでした。
雲海荘でも食事ができるので、私はそちらで焼きそばを注文。
800円の焼きそばでお昼を済ませます。
全然足りなかったので持ってきた携帯食を食べながら、高度順応をします。
待機している間、一緒のツアーに参加している方と話をしながら、少し打ち解けることができました。
ガイドさんも話しやすい人でよかったです。ちなみに私の2つ年下の方でした。
スパルタンな登山をイメージしていましたが、和気藹々という感じでした。
少し靄がかかってきましたが、高度順応を終えて、どんどん登っていきます。
新7合目に向かってスタートです。
宿泊の9合目の万年雪山荘までは、山小屋で休憩&登ってを繰り返していきます。
登るときは基本足元を見ているのですが、時々視線を上げると絶景が見えて非常に楽しいです。
風も心地よいぐらいの強さで、天気も良かったのが幸運でした。
距離的に6合目から新7合目が一番長いようですが、まだまだ元気なので問題なしですね。
新7合目に到着です。
富士宮口ルートは6合目→新7合目→元祖7合目→8合目→9合目→9合5芍→頂上となります。
新7合目の山小屋から見上げると遥か上に元祖7合目と8合目の山小屋が見えます。
この日、宿泊予定の9合目山小屋は新7合目からはまだ見えず。まだまだ先は長い。
なんだか少し足が重くなった気がしました。
どんどん進んでいきます。
こまめな休みを取りながら、山道を少しずつ進んでいきます。
だんだんと土の道からゴツゴツした岩の道に変わっていきます。植物の緑も少なくなっていきます。
景色の変化も面白いです。
長い道を進んでいくと、やっと元祖7合目に到着しました。
この地点が大体標高3000Mほどです。
私は山小屋に着くたびに携帯食を貪っていました。山では食べ物がより美味しく感じます。
この辺りから、じんわり頭が痛いような気がしてきました。
頭痛は高山病の症状の一つなので要注意です。
目が充血してきたり、指が痺れてきたらかなり危険なサインだとか。
大丈夫かなと少し自分の体を心配しながらも、足は元気だったので深い呼吸を意識しながら登りを再開していきます。
宿泊の小屋までは、まだまだです。ゆっくり進んでいきます。
元祖7合目〜8合目間は岩がさらに大きくなり、手をつきながら歩くなんて場面も出てきます。
なかなかに険しい道です。
下を見ると苦手な人は、足がすくむかもしれません。
「この道を落ちたらただじゃ済まないなあー…」なんて思いながら進んでいきます。
景色は綺麗なので、私はちょくちょく振り返っては景色を楽しんでいました。
8合目に到着。
遥か遠くに見えていた山小屋に辿り着き、だいぶ上まで登ってきたんだと実感しました。
下から見上げたときは恐ろしく遠かったですが、一歩一歩着実に進めていたんですね。
日々のトレーニングのおかげか、足はまだまだ元気で余裕があります。
むしろ過酷な登山を覚悟していたので、まだ余裕があることに安心感もありました。
天気に恵まれましたね。雨だったらきっとこうは行かなかったでしょう。
さあ本日最後のアタックです。9合目を目指します。
景色がとにかく綺麗。
空の中の世界です。
道の途中に鳥居の名残だと思われる柱が立っていました。
ガイドさんが説明してくれていたのですが、あまり聞こえずでした。
柱にはよく見るとお賽銭?が刺さっています。
まじまじ見ると結構不気味です。
9合目まではもう少し。
絶望的に遥か上にあった山小屋を一つ一つと超えていき、ついに今夜の宿泊する山小屋に到着しました。
9合目にある山小屋「万年雪山荘」です。
到着したのが確か18:40ごろ。
出発したのが12:30ごろだったので、約6時間ほどで到着しました。
到着した山小屋から振り返ると、日が傾き、山の向こう側の雲がうっすら夕焼け色に彩られていました。きれいきれい。
山小屋で1泊〜ご来光アタック
山小屋の中に案内されます。2段組みの部屋?というか空間です。
5人の大人が横になって並ぶとちょうどぐらいの広さで、1辺がカーテンで区切られています。
かなり狭い空間ですが、これもまた面白い経験ですね。
私はツアーに家族で参加していた大人たち4人と同室になりました。
気さくないい人たちです。
着替えたり、物の整理をしていたらすぐに夕食の時間。
夕食はツアーに含まれている美味しいレトルトカレー。山で食べるレトルトカレーは美味いです。
別途、自分で頼んで食べることも出来ましたが、すでにラストオーダー(19時)が終わってしまったため断念。
夕食後、外にいくと夜景が綺麗でした。はてここはどこの街なのか。
星を見ようと思ったのですが、雲がかかっていてほぼ見えませんでした。残念…。
消灯は20時、出発は2時です。
夜中のご来光アタックに向けて、歯磨きをして寝ます。
寝るときは耳栓があった方がいいですね。アイマスクなんかもあると寝やすいです。
私は耳栓のみを装備して就寝。どこでも寝られる私は、すぐに就寝です。
時刻は1時過ぎ。
ちょくちょく目は覚めながらも無事に4〜5時間は寝られました。
じわじわと痛かった頭痛は、だいぶマシになっていました。高度に順応できてきたようです。
ご来光アタックに向けて準備and星をチェック。
山小屋の中も外も、夜中でも賑わっています。
外に出ると月が煌々と輝いていて、星はあまり見えません。楽しみにしていただけに、残念すぎる…。
期待していた満点の星空は見ることができなかったですが、風は穏やかで天気のコンディションはかなり良いです。
ガイドさん曰く、普段よりかなり暖かいとのこと。
温度は普通に一桁台ですが北海道民からすれば余裕でしかない。
朝食は富士山でも珍しいお米弁当。山頂に持っていって食べる方もいるようです。
私は腹ペコで、荷物にもなるのでもらってすぐに食べちゃいました。
ダウンなどを着込み、準備をしていざご来航アタックです。
頂上に向けて進んでいきます。
ヘッドライトが連なり動く。富士山ならではの不思議な光景をみることができました。
シーズンの本当に混んでいるときは、全然進めないほどの列になってかなり時間がかかるみたいです。
この日も列にはなっていましたが、ハイシーズンほどではないと。
少し登っていくと頂上手前の最後の山小屋に到着。
頂上まであと少しです。一歩一歩着実に進んでいきます。
止まっては進み、止まっては進みを繰り返し、ついに頂上直前の鳥居が見えてきました。
最後の鳥居を抜けてついに頂上の山小屋に到着!
ついに辿り着けました!
登り切れた喜びと、達成感を感じながら頬が緩みます。
頂上到着〜ご来光で感動
登る前は、「高山病で途中でダウンしてしまうのでは…」と怯えていたのですが、無事登り切ることができました。
ツアーのグループも全員無事に登り切れ、みんなで喜びを分かち合います。
ガイドさんのペース配分のおかげですね。
喜びも束の間。
頂上の山小屋からご来光スポットへ移動して、日の出を待ちます。これを見にきましたからね。
日の出まではあと30分〜1時間ほど。
岩が切り立つ崖の近くで、場所を確保して日の出を待ちます。
荷物を下ろしてほっと一息。
うっすらと肌寒い風が吹いていますが、心地よいぐらいです。
天気が悪いと待つのも寒くてかなりしんどいみたいですが、この日は余裕があります。
薄ら明かりでぼんやりと明るくなっていた空が、少しずつ変化し始めた。
山中湖奥の雲の隙間から、真っ赤な光が顔をのぞかせ始めました。
2023年8月5日のご来光です。
赤い光は美しい朱色の輝きを徐々に強くしながら、次第に綺麗な円の形に移り変わっていきます。
辺りを照らし、真っ赤な光が次第にオレンジ色の輝きに変わっていくさまが言葉にできないほど美しいです。
日本一高い場所に居るとは思えないほど、穏やかな風が吹いていてとても神秘的です。
雄大な景色、色づく雲、青い空、輝く太陽、頬を撫でる風。全てが美しくて、神々しい。
周りの雑音も聞こえなくなっていくほど、吸い込まれるように見入ってしまいます。
言葉にならない声がついつい漏れてしまうほどの美しさ。感動が止まりません。
心を動かされる感動とは、まさにこのことだと思えました。
「ああ、この時間がずっと続いて欲しい。ずっと見ていたい。」とエモーショナルすぎるこのひと時に酔えます。
この日見たご来光は、まさに人生に残る最高の朝日でした。
今まで見た、どの日の出とも違う。格別な1日となりました。
一生、忘れることはないでしょう。
感動しながら何枚も写真を撮りましたが、写真では目の前の美しさには到底届きませんでした。
しっかりと目に焼き付けて、心に刻みました。
雲に隠れても、射光のカーテンとなり、より一層美しくなっていきます。
どこまで感動させる気なんだ…。
これを読んでくださっている人に、この感動を伝えられないのは心苦しいですが、やはり肉眼で見なければ伝わりません。
せっかく頂上まで来ても、ご来光が見えない日もあるようです。
天気にも恵まれ、非常に好条件でご来光が見れたのは本当に運がよかったです。
途中で高山病などで登れなくなってしまうことも往々にしてありますから、ご来光が無事に見られて本当に恵まれていました。
こんなにも心が震える体験ができるとは。素晴らしい経験となりました。
みなさんも富士山からのご来光を見ずには死ねませんね。
火口をぐるっと一周するお鉢巡り
富士山での最高の日の出を堪能した後は、お鉢巡りに向かいます。
お鉢巡りとは富士山頂上にある、火口をぐるっと歩いて一周することをいいます。
疲労もありお鉢巡りをしないで下山する方も多いですが、今回のグループでは一人を除き、8人が参加することになりました。
まずは上の写真の山を登ります。
あれが事実上の富士山の山頂です。
かなりの急斜面を登るので、結構大変でした。降りるのが一番危険な道かもしれません。
富士山山頂での写真撮影はとんでもない列になっていたので、今回は撮影はせずにお鉢巡りをスタートさせました。
巨大な火口の周りをぐるっと歩いて回っていきます。
山登りに比べればそれほどきつくはないですが、アップダウンがあるので疲れた体には堪えるかもしれません。
私は日の出でテンションが上がってハイになっていたので、余裕がありました。
見える景色がまたいいです。
朝日も綺麗でしたが、日が高くなって、空が青くなっているのも美しいですね。
お鉢巡りで天気が良ければ、綺麗な影富士を見ることができます。
最初は雲がかかって、輪郭がおぼろげだったのですが、次第に綺麗な三角の影になりました。
これが見れただけでもお鉢巡りに行った甲斐がありましたね。
ぐるっと回っていき火口の対岸ぐらいになると、吉田ルートにたどり着きます。
写真は吉田ルート頂上の鳥居です。
別ルートも登ってみていなと興味が湧いてきますね。
さらに歩みを続けると、ぐるっと周り富士宮口ルートの頂上に戻って来られました。
ざっくり90〜120分ほどのお鉢巡りでした。
富士宮口の頂上富士館に戻ってきました。
ここで日本一美味しいと言われる「富士山頂上でのカップラーメン」を食べます。
値段は800円でお湯を入れて提供してくれます。
ちなみにお湯だけの提供はないみたいなので、カップ麺を持っていってもお湯はもらえないみたいですね。
待つこと3分。
一歩一歩踏みしめながら登り・歩き疲れた体に、ゆっくり染み渡る味。
日本一うまい!とか、全然味が違う!とかは思わなかったけど、確かに美味しい。
「富士山の頂上でカップ麺を食べる」というやってみたかったことリストが一つ達成できて満足しました。
最後は頂上浅間大社奥宮の前で集合写真を撮って、下山となりました。
ちなみにここでおみくじを引いたり、御朱印がもらえます。
御朱印帳を持ってくれば良かった…。
お参りだけして下山します。
御殿場ルートで下山 プリンセスルート〜富士宮口5合目
下りは御殿場ルートで下山します。
富士宮口ルートは登り降りが同じ道で譲り合いながら、降りなければなりません。
また傾斜がきついところもあり、降るにはかなり大変な道なので、御殿場ルートで降りる方も多いようです。
御殿場ルートは傾斜はそれほどキツくないですが、距離が長いです。
あまり景色の変化がないルートで、玄人向けと言われています。
登るなら富士宮口ルートの方が、足場や景色の変化が多様で面白いなと思いました。
山小屋で休憩もとりながら着実に降りていきます。
御殿場ルートは山小屋が少ないです。頂上から山小屋に来るまで、結構時間がかかりました。
下山は高山病をあまり気にしなくていいので、かなり気楽に歩けます。
ただ降りるのも滑らないように注意するのでなかなか体力を使います。
7合5勺の砂走館。
その砂走館を少し降ると、御殿場ルートの名所にきます。
御殿場ルートにあるお楽しみで「大砂走り(おおすなばしり)」という道があります。
深めの砂利が続く道で、非常に歩きづらい道です。
しかしその砂利があることで、足の負担が少ないため斜面を走って一気に下山することができます。
この道の先から砂利の道になります。
足が結構とられるので、普通に歩いて降りるのは逆に大変かもしれません。
私の足はまだ余力があったので、走って降りていきました。
それなりの傾斜なのと、足場が悪いのと、荷物を背負っているのもあってか走ると制御が大変です。
単純に足の疲労もありますが、すごい勢いで降っていて、ミスったら吹っ飛びそうです。
さながらマリオカートでコースを下っているかのような感覚。
コースアウトしても、ジュゲムは引っ張り上げてくれません。
御殿場ルートと富士宮口ルートを繋ぐ、プリンセスルートを通ります。
プリンセスルートの先は富士宮口ルート6合目に繋がっています。
6合目でグループの方が全員着くのを待って、最後に5合目に向かいます。
【30歳初心者体験談】1人で自遊舎ツアーに参加!富士宮口ルートで富士山ご来光! まとめ
今回は富士山登山の体験談をご紹介させていただきました。
日本一周の時に初めて直接富士山を見て感動し、妹が登った話を聞いてから、自分も登りたいと思い今回挑戦しました。
結果として人生のハイライトとなる経験ができました。
天気や人にも恵まれて、非常に幸運でした。
登山素人の私でも楽しめたので、富士山は高山病さえ気をつければ登りやすい山だと思います。
体力はそれなりに必要かと思いますが。
いつかまた誰かと一緒に登りたいですね。
今回は以上です。
最後まで読んでくださってありがとうございました。